自転車のハンドル高さ調整方法です。作業は簡単ですが注意点があります( `ー´)ノ
はじめに
身長が高くなったり小さめの自転車を乗る際など、サドルは上げたことがある方は多いのではないかと思います。しかしサドルを上げると当然前傾姿勢となり、腰に負担がかかってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。サドルと共にハンドル高さも上げてあげれば姿勢は同じようにキープすることが出来ます。ところがサドルと異なり、ハンドルはがっちり六角穴付きボルトで締め付けられており、簡単に上げることが出来ないと思いがちですよね(;^ω^)。確かにこのボルトを緩める工具は必要となりますが、それがあれば上げること自体は簡単なのです。
しかし作業における注意点がありますので、そこを守りながらハンドル高さ調整にトライして、腰にかかる負担を減らしましょう( `ー´)ノ
ハンドルがどのように組み上がっているのかを知っておきましょう
ハンドルがどのように組み上がって固定されているのかを事前に知っておくと、安心して作業できるかと思いますので、それを図解したいと思います。固定方法は大きく二種類に分かれますので、まずは一種類目の『テーパーウス式』です。
『テーパーウス式』とは?
『テーパーウス式』とは、円錐形のウスを使用してハンドルを固定する方法です。下記図をご覧下さい。
ハンドルと一体化したステムの中に引き上げ棒が通っており、その先にウスと呼ばれるパーツがついています。このウスを引き上げることでフロントフォークコラム内にステムをガッチリ固定しています。
『テーパーウス式』ウスとは、ウスの形がテーパー(先細り)形状の円錐形をしている為、そう呼ばれています。組み上がりを分解するとこうなっています。
引き揚げ棒の頭には六角穴がついており、それを回すことにより下についているウスを引き上げて固定します。ウス部分を拡大して更に解説します。
引っ張り棒の先はネジが切られており、そのネジがウスの中に入りこんでいます。ウスには細い出っ張りがついていて、これがステムの切れ込みにはまっています。これが組み合わさることで、引っ張り棒を回してもウスが回ることなく、ウスを引っ張り上げる力と変わります。
更にウスが引き上げられると、ウスは円錐状の形をしている為、ステムの下部を広げるような力が働きます。ステム下部には切れ込みがあり、広がりやすい形状となっています。結果ステム下部が広がり、コラムに押し付けられることで、ステムが固定されるという仕組みになっている訳です。
『斜めウス式』とは?
二種類目が『斜めウス式』です。テーパーウスは円錐形ですが、こちらは言葉通り、斜めに組み合わさっています。図をご覧ください。
斜めウス部分を拡大してみましょう( `ー´)ノ
ステムの中を通った引き揚げ棒は斜めウスに捻じ込まれています。
引き揚げ棒を回すと斜めウスがどんどん上に上がって、斜め部分がスライドし、ステムとウスが左右に開くような状態になります。こんな感じですね↓
この開いた力でコラムの中のステムが固定されます。
『テーパーウス式』『斜めウス式』のいずれも、引っ張り棒を回し、ウスを引き上げることでステムを固定していることがお分かり頂けるかと思います。しかしながら、作業をする中で注意しなければならない点があります。引っ張り棒を回すのは1センチほど上がってくるくらいで十分なのですが、引っ張り棒を回し過ぎてしまったことでウスが引っ張り棒から外れてしまい、それに気づかずに作業した結果、ウスがコラムの奥に落ちてしまうことがあるのです。どういうことなのかは、後述いたします。
それでは具体的な作業方法をご紹介したいと思います。